達成

本記事では、

  • 主体性と自主性の違いについて
  • 人の心と自然性、可燃性、不燃性について
  • 現代にもヨーガの重要性が示されている

を紹介していきます。

物事を成し遂げるために行動することは大切ですが、がむしゃらに動き回っても思うような結果を得ることは困難です。「下手な鉄砲も数撃てば当たる」という諺もありますが、下手な鉄砲でも狙いは定めるものです。

同じように人が行動する時もその人独自の意図があって行動し、その前に大きな目標や目的があります。

その目的が曖昧であれば、周囲からは理解されない行動となってしまう可能性があります。周囲から理解されないというのは、協力が得られないということです。協力が得られないということは、うまくすすみません。この世の中は人と人と繋がりが大切であり、現代では余計に強調されてきている要素です。

周囲と協力する上で大切なのは、チームの課題に対して、各個人が自分の専門性をはっきりと示した上で、円滑なコミュニケーションをとり、適材適所に配置され、最大限の効果を発揮することです。

人とスキルという資源をより効果的に発揮させるのがマネジメントですが、課題への取り組み方は人によって異なります。

課題に対して、

  • 協力的な人もいれば、非協力的な人もいます
  • 自ら考えて行動できる人もいれば、指示待ちの人もいます
  • 自分の役割を理解して行動する人もいれば、あたふたしている人もいます

上記の例では、前者は好感が持てますが、後者はネガティブな印象を持ちってしまいます。今回は課題に対してチームで取り組む上で重要視される姿勢である、主体性について解説していきます。

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主体性と自主性とは

主体性とは、辞書的には以下のように引かれます。

  • 自分自身の意思や判断に基づいて行動しようとする態度

主体性に似た言葉として自主性がありますが、その意味を同様に辞書では以下のように引かれます

  • 当然なすべきことを、他から指図されたり他の力を借りたりせずに、自分から進んでやろうとする態度

主体性と自主性は似て非なる言葉ですが、違いとは一体何でしょうか?

自主性と主体性の違いは?

課題に対して、自分がすべきことが明確であるかどうか」の違いであると言えます。

  • 自分で新たにアプローチを考えて、課題解決していく姿勢⇨主体性
  • するべき物事があらかじめ明確なこと         ⇨自主性

☆「学生の本文は勉強である」

学生時代によく言われたが、社会人になってはあまり耳にしない言葉があります。自主練習や自主勉強という言葉です。

学生は勉強する/学ぶことが、仕事ですのでやるべきことは明確と言えます。逆に大人になれば、自ら選択できるので、やる/やらないは個人に任せられます。社会人になれば、主体性が試されます。

主体的に関わるとは

人に応じた役割は必ずあるのですが、役割を前向きに達成するのは自主性によるものです。(※役割は、「振り分けられた役目」という意味ですので、成すべきことが提示されている為、自主性に関わります)

主体的な関わりに必要なのは、自ら考えることです。

自らの意思による判断が求められるということは、選択肢があるということです。選択するということは、判断基準があります。

状況によって優先すべき基準は異なり、チームとして協働する場合に優先すべきは全体性です。課題の本質的な問題を理解する能力が求められるので、常に個人とチームの目的を捉えていられるように客観視する能力が必要になってきます。

つまりチームのリーダーには、絶妙なバランス感覚を維持するスキルが必要です。

しかし、人はつい自分の利益になる選択をしてしまう卑しい存在です。常に自己利益を優先していないかどうかを問いかけるしかありません。この力は日々の生活から身につけることができます。

  • 対社会的な自己制御能力である、ヤマ/ニヤマの実践
  • 心が乱れないように客観視をする

(※ヤマ・ニヤマについては、以下をご参照下さい)

(※心を客観視するトレーニング/マインドフルネスについては、以下をご参照下さい)

上記の事から考えると主体性と自主性の難易度は、主体性>自主性が成り立ちます。

主体性=自

物に自燃性可燃性、不燃性のものが存在するように、人の心にも同様なことが言えます。

それに従えば、

  • 主体性のある人⇨自燃性の人
  • 自主性のある人⇨可燃性の人

◇不燃性の人はどうなのか?

不燃と聞くと、「怠惰、怠け者、だらしない、甘えている」などのネガティブな意見が上がってきそうですが、それは一側面でしかないと私は感じます。

”目標”もしくは”目的”という面から分けてみます。

人は誰しも「生きること」、「人生」において目的を持っています。

(※目標についての記事は、以下ご参照下さい)

人生においては、以下のように捉えられます。

  • 目的・目標の明確な人       ⇨ 自燃性
  • 目的が明確で、目標が不明確な人 ⇨ 可燃性
  • 目的・目標ともに不明確な人   ⇨ 不燃性

物の性質人の心の類似点を自然性、可燃性、不燃性として例えました。ヨーガにおいて、人の心の性質として、トリ・グナ理論があります。

自然性は、どのグナが対応するでしょうか?

人は変わる

自分が進む方向や推進力となる力が不明確なだけで、不燃性の人は、迷っている、もしくは自信がない状態で同様なことが言えるのではないでしょうか?

(※人間性や規律の問題とはまた異なります

ある一面だけを切り取って、怠惰の言葉で表現するのは、私にはできません。ある一側面からみた評価は、視点(観察者)を変えればガラッと変わってしまいます。よって、マネジメント側には多様な視点、価値観が求められます。でなければ、自分たちの都合の良い仲良し集団が出来上がってしまいます。

人との出合いはキッカケに過ぎない

この人との出合いによって人生が変わった

などとよく耳にしますが、ただのキッカケでしかなく、”変わる/変わらない”はあくまでも自分の判断だと考えています。決めるのは自分ですし、その選択の責任も自分にあります。ただ人との出合いは素晴らしいもので、1人で考えていたって得られない体験をたくさんできるのも出合いです。

現代社会は、周囲との関係性が希薄化されていますが、現代であるからこそ人と繋がりの大切さを試されているのだと考えています。だからこそ私自身これからも人とのつながりを大事にしていきたいと思っています。

まとめ

  • 目的と目標は、生きていくことにも社会生活でも大切
  • 主体性とは、自由意志に基づく判断であること
  • 人との繋がりは、素晴らしい動力因となる
  • 参考になる人の行動をよく観察してみるとヒントが隠されている