本記事では、以下を紹介しています。

  • 【ヨーガ】で誤解されやすい内容について

誤解

ヨーガには様々な説明がされていますが、否定的な意見も少なくありません。また誤解を与えているようなヨーガに対する表現も見受けられます。今回は、否定的にみられる側面についてのヨーガを紹介します。

ヨーガは一部の選ばれた人のものである

ヨーガ行者の故郷であるインドにおいて、以前は「ヨーガなど古くさい」「ヨーガはヨーガ行者がやるもの」と言われていました。たしかにヨーガは山中にこもった行者が行うものでしたが、高度な発展を迎えたインドにおいて、心身相関疾患とされる病が認められ、【ヨーガ】がストレスマネジメントとして非常に期待されています。

(※ヨーガの歴史については、以下をご参照下さい)

物事が非常に便利になり、産業構造は変化してきています。肉体労働からデスクワークに従事する人が増え、偏在した脳の使用から起こると考えられる【脳疲労社会】が問題となっています。過度な脳の使用はストレスとなり、ストレスを起因として心身のバランスを崩し、心身相関による疾患や不調に悩まされる方が増えてきています。

(※産業構造の変化から考えるヨーガの役目については、以下をご参照下さい)

そんな時代にマッチしたのが現代的に言えば、ストレスマネジメント、自己制御法といえる【ヨーガ療法】です。出家者だけができるものではなく、老若男女どんな状況で生活する人でもできる健康増進法です。

ヨーガは超能力の類である

ヨーガを実践することで得られるのは、ありのままの自分を受け入れることができる自尊心が増すことです。超能力的なもので自分の力を誇示しようとすること自体がヨーガでは否定されます。たしかに過去には超能力的な力を「ヨーガによって得ることができ、行じればあなたもこの力を得ることができる」と表現していた団体も認められました。空中浮遊や水上歩行などは、行者が何十年も人生の時間を費やさなくとも、一般の人でも僅かなお金を払って飛行機に乗ればすぐにできることですので、この概念は不適切であると言うことができます。

ヨーガは宗教である

一般的に宗教とは、儀礼や教義も含めた文化ですが、ヨーガの場合はそうした習俗を取り除いた後に残った純粋な宗教心を涵養してくれる【心の科学】です。数千年と受け継がれてきた格言集と言われる教典がいくつも存在し、それは、現代的に言えば「人生のコツ」「人生に生きる公式集」「ことわざ」が記載されています。経験と実践により長く伝承されてきている為、普遍的で客観的なものである場合が多いのですが、現代的な解釈が必要な為に、正しく理解した信頼できる指導者につくことが必須になります。この為、「ヨーガは1人ではできない」と言っても過言ではありません。

(※ヨーガが1人ではできない理由については、以下をご参照下さい)

ヨーガは哲学である

本

勿論、【ヨーガ】は【サーンキヤ】や【ヴェーダーンタ哲学】を論理の基礎にしていますが、知性の遊びである単なる哲学ではありません。ヒマラヤ山中の険しい環境の中、常に死と隣り合わせの環境で生活する行者の間で受け継がれ、磨かれた智慧です。このことから非常に実践的であるというのは理解できます。よって、ヨーガは日々の生活の中で生かされる実践的な科学であるとも言えます。

ヨーガは肉体を鍛錬する体系である

一般的なヨーガであるアーサナで強靭な肉体づくりをしていきます。しかし、それは長時間の瞑想にも耐える肉体を作ることが目的です。ヒマラヤ山中のヨーガ行者においては、険しい山々を裸足で越えていけるような強靭な肉体と心肺機能がないと生きていくことはできません。ましてや身体が柔らかいことは必要ありません。肉体をバネを例えて考えると、柔らかい=弱いです。弱い肉体では、生き抜いていくことはできません。

正しい目的を持つことは、正しい方法で行うのと同様に非常に重要なことです。やり方次第でヨーガで肉体は鍛えることはできますが、筋力を向上するだけであれば、他のエクササイズでも可能です。他のエクササイズとの違いは、肉体の使用方法と目的をも教えてくれる実践的な科学であると理解することができます。

(※ヨーガとスポーツとの違いについては、以下をご参照下さい)

ヨーガは医療の体系である

現代では医学の中でも統合医療の代表格として【ヨーガ】は位置づけられています。現在、厚生労働省の統合医療情報発信サイトには、ヨガに関する医学論文が掲載されるようになってきており、ヨーガがどれほど有効性やメカニズム、患者さんはヨーガをしていいのか、どのように利用すれば良いのかが説明されています。しかし、それもヨーガの1つの側面に過ぎず、ヨーガは決してそれだけにとどまるものではありません。

医療の中で、科学としてヨーガを実践するには明確なアセスメントに基づいていることが必須になります。肉体面、心理面のアセスメントを実施しているのは、【ヨーガ療法】以外にはありません。

(※ヨーガ療法については、以下をご参照下さい)

まとめ

ヨーガに対するネガティブな表現をまとめて解説しました。観点が変われば、異なった意見が出てくるのはヨーガに限った話ではありませんが、ヨーガの本質的な普遍なる智慧が難解であることがこの要因かと考えられます。誤った解釈がなされているケースが数多存在します。いくらヨーガ歴が長くても正しい理解に基づく指導を受けていなければ、伝統的で実践的な智慧が活かすことができず、現代の流行りの一つとなってしまいます。よって、クラスに参加する時は、自分の指導者が誰の指導を受けてきた人物かということにも気を配ることも必要になってきます。