悩みを相談したくなる時|お節介と相談の境界線/悩むと考えるの違い

本記事では、

  • 悩むと考えるの違いについて
  • 悩みのストレスから解消する手段について
  • 悩みを相談する時の目的について
  • 悩み相談によるメリットについて

紹介していきます。

普通に生活していればいくつか悩みがあるのはごく自然なことです。悩みがない人なんておそらくいません。別に不安とか恐怖とかのネガティブなものではなく、前向きなことも当然あります。

悩むとは、「苦痛をおぼえること」、「わずらう」こととされています。それに対し、考えるとは、「心を知的に使って判断する」、「工夫をする」という意味がひかれます。

「悩む」と「考える」の違いを明確にしていくと悩みとは何かということが少しずつみえてきます。

「考える」とは、ある課題や問題の具体的な原因を考え、解決策を考案します。これに対して「悩む」は、解決策よりも現状にとどまり、「どうしよう?」、「何でこんなことに・・・」などと現実を受け止めることを拒否したり、対象となる物事を正確に把握できていないと捉えることができます。また過去思考と未来思考との違いとも言えます。

よって、以下のように考えることができます。

  • 悩む:非生産的。原因放置による再発。過去
  • 考える:生産的。原因解決、対策を練る。未来

人間は、1日当たり、5〜10万回選択をしていると言われています。物事を判断し、行動するということは脳には負荷のかかることなのでできるだけ少なくしたいのですが、なかなかうまくいきません。特に処理する過程が脳への負荷が強くなり、過度なストレスの影響で思考することも避けたくなる時もあります。

例えば、

  • 今日は何を着て出かけようか
  • 朝食は、パンにしようか、ご飯にしようか
  • どの靴をはいて出かけようか
  • 予定はあるけど、急に行きたくなくなった。どうやって断ろうか

などなどあげればキリがありません。

その一つ一つの行動に対しての優先順位や個人的な拘りが存在しますので、合理的な選択よりも個人的な欲求を優先してしまうことがあるのも人間です。

話は少しそれましたが、悩むというのはかなりストレスの加わる行為なのです。まず悩みの原因を探る必要があります。しかし、過度なストレスを慢性的に受け続けると脳も疲労してしまいます。この時に簡単にストレスマネジメントとして簡単にできるのが、誰かと話をすることです。

ここで聞き手側として注意が必要なのは、相手の目的を把握しておくことです。相手が悩みを話している時は、基本的には傾聴のみで十分です。しかし、アドバイスを欲しているときは、詳細な聴き取りが必要になります。目的が、話をする時に解決策や原因についての話をしても、ただの解釈投与であったり、お節介な人となってしまいますので注意が必要となります。

そこで、今回は、人が相手に相談する時の目的と悩み相談するメリットをご紹介します。

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話を聴いてもらいたい時

人と話をして、特別な解決策がなくてもとてもスッキリした感情になったことはないでしょうか?

誰とも話ができないことは、とても苦痛で、辛い孤独感を味わいます。しかし、たった数分間、人と話をしただけでまるでその状況では解決したかのような感情になることがあります。

この時の目的はどんなものが考えられるでしょうか?

  • 「自分のことを理解して欲しい」
  • 「受け入れて欲しい」

 

同意して力づけて欲しい時

悩んだ時には、どうしても狭い自分の中だけで考えてしまいますので、自分が正しいのかどうかも不安になってきます。そんなときに自分のことを「肯定して欲しい」、「背中を押して欲しい」という感情が出てきます。それが目的で人に話をするときもあります。

 

アドバイスが欲しい時

自分の思考や行動のブレがでたときに、支えてくれたり、肯定的に捉えてくれる人がいると自信を持つことができますが、それだけけが人に相談する目的ではありません。専門的な立場や知見から指導・指摘して欲しいこともあります。達成したい目標があって、それを達成する為に効果的な方法を教えて欲しい時は、具体的な行動や物事の考え方を求めています。

話をしたい人や力づけて欲しい人には、傾聴に徹し、同調することも必要かもしれませんが、相手のことを考えて、むやみに肯定することも危険なことです。

 

叱って欲しい時

人に叱られることは誰でも嫌なものですが、現代の風潮も「叱らない」ということが定番になってきています。人を支配しようとして感情を利用することは相手の抵抗をまねきますので勧められたものではありません。しかし、人間としては平等であっても、社会の役割の中には責任に応じて上下の関係は存在します。いたらない事があれば注意し、考えさせることは必要です。それだけであればいいのに、強くとがめたり、叱ると少しニュアンスは異なりますが、怒る場合もあります。

でも、なぜ叱られたい時があるのでしょうか?

課題が現れれば、それを解消したいと思うものです。負い目や相手に「悪いなぁ」という感情がでてきたときにそれを解消したくなります。「怒ってくれたほうが気が楽になる」場面も体験したことあるのではないでしょうか。その時にも「もっとしっかりしないとダメ」とか期待を込めた、いわゆる”愛のムチ”の様なものを欲しがります。それによって、自分には価値があると思える人もいます。

悩み相談のメリット

具体的な解決策は見つからなかったけど、話をしただけで”スッキリ”したと思ったこともあるでしょう。話すこと=ストレス解消法となります。

話すことの最大のメリットは、「浄化効果」です。

モヤモヤした感情を持ち続けることはとても気分の悪いものです。解消したいけど何をしたらいいか?

ストレス解消法として、一番簡単にできることです。できれば直接顔を合わせて話をすることの方が、相手からたくさんの刺激(笑顔、仕草など)からパワーをもらうこともできますが、心許せる人がいなくても、今はSNSがあります。不特定多数に対して、自分を身分を明かすことなく、文章にすることができます。自分の感情・思考・行動を区切って記載することで、客観的に自分を観察することができます。

SNSに抵抗がある人は、日記でもいいかもしれません。客観的にみてみると少し落ち着いてみることができるかもしれません。少しずつ自分から人に近づいていき話をする機会を得ることでたくさんのことを得ることができますので、少し勇気を出して人に相談してみると、逆に相手の違った一面を知ることができるかもしれません。

 

まとめ

自分の目的の為だけに、相手を利用することや振り回すことはよくありません。ストレス解消法として、”運動する”、”たくさん食べる”とかもありますが、健康的なこと、簡単に続けることができることを選ぶ方が良いです。あくまで浄化方法ですので、原因は自分の中にのこっています。それを整理したり、心のモヤモヤをお掃除する習慣をつけることは大切です。実際に解決に向けて行動するのは”自分”であるということは常に意識しておくべきことだと思います。