本記事では、
- 薬を飲む時に勘違いしやすい服薬時点について紹介していきます
今後の医療の治療の中心は、3本柱になっていくと考えられます。
- 外科的治療
- 内科的治療
- セルフケア
その中でも、病院で処方される薬には、「食前」、「食後」など飲むべき時間が一般的には食事を基準に決められています。これらのことを服薬時点と言われ、病状や生活リズムなどによって決まります。同じ薬剤であっても、ある人には朝食後だけ、夕食後だけなどであったりもします。
服薬時点は、胃・腸の中の様子で薬の吸収や作用に影響するためであり、「胃に負担をかけないため」という理由ではありません。(※一部例外あり)
また、「食間」など意外と間違えている方は少なくありません。
服薬時点の例と簡単な意味を紹介していきます。
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代表的な服薬時点
- 起床時:起床直後
- 食前:食事開始の30分前以上前
- 食直前:食事を開始する直前(早くても2〜3分前)
- 食後:食事終了〜食後30分まで
- 食直後:食事終了直後
- 食中:食事と同時
- 食間:食事と食事の中間くらい(概ね食後2時間後)
- 就寝前:就寝する態勢になる直前
薬の服薬時点には、それぞれ理由があります。
しかし多少、時間がずれても、飲み忘れない事の方が大切とされています。
以下にそれぞれの理由を紹介していきます。
起床時
起床時は、空腹です。
- 食事などの影響によって効果が失われてしまう薬
- 空腹の方が吸収のよい薬
が当てはまります。
例として、
- 骨代謝改善薬
- 循環器疾患に対しての降圧剤
食前
- 漢方薬:空腹時の方が吸収率が高くなるとされている。
- 糖尿病治療薬:空腹から急に食事をとると血糖値が上昇します。血糖値が上がるタイミングに効果が出るように服薬するようにされています。効果が早めに出てしまうと、低血糖の危険があるのでタイミングは大切です。
- コレステロール降下剤:食事に中に含まれるコレステロール類似物質や胆汁に含まれるコレステロールに吸着して、排泄させる目的のものがあります。
食直前
具体的に何分前とは定義されていませんが、0〜3分前とよく示されています。
例としては、
- 血糖コントロール薬
主に胃の中で食物と混ざり合って作用を発揮できる薬剤に対して使われます。
食後
最も一般的な服薬方法です。
多くの薬剤は、「食後」を規制する程の理由はないとされている様ですが、一部胃粘膜障害のリスクから食後と設定しています。また、食前では効果が弱まってしまう場合も同様に設定されます。
食直後
食後よりもさらに厳格な「食事終了と同時」という意味合いで使われます。
例としては、
- 鉄剤
- 脂溶性の薬剤
食中
「食事と一緒に」という意味合いで使用されます。食事中に服用することで効率よく薬剤を吸収できることを目的としています。
食間
食中と一番間違われ易い服薬時点です。
文字通りに「食事と食事の間」という意味で、「食事終了の概ね2時間程度」と言われています。
例としては、
- 漢方薬など
就寝前
まさしく「床につく前」という意味で、早めに服用し、起きているうちに効果が出てしまい転倒事故などを起こしてしまう可能性があります。
例としては、
- 睡眠薬
- 循環器用剤
- 消化管用剤
- 呼吸器用剤
など多岐にわたり、その意図は様々です。
頓服
一時的に症状を抑制する薬剤のことで、これまでのものとは少し意味合いが異なります。
- 1日に飲んでよい量
- 続けて飲む場合にどれくらい時間をあける
などを医師や薬剤師に確認する必要性があります。
まとめ
一般的な服薬時点の言葉の意味を紹介しました。
服薬時点には、それぞれ意味があるので、医師に確認して、自分判断だけで服薬すると意図している効果が出ないどころか、人体に悪い影響が出る場合があるので注意が必要です。
最近では、薬局で処方薬の説明やインターネットで検索することができますが、基本は医師と薬剤師に相談することですので、ご注意下さい。
最大限の効果を得るために、薬においてもよく理解することが重要です。