【ターダ・アーサナ】を紹介していきます。
概要
サンスクリット語で【tada/ヤシの木】を意味しています。直立位を保つ基本的なアサナの1つです。経典には認められない【パールヴァタ・アーサナ/parvata-asana/山のポーズ】や【tala-asana/ターラ・アサナ】を指す場合もあります。これらはポーズと名前に厳密な区別はなされていません。全ての日常動作の基本となる姿勢で、少しの時間(信号待ち、電車待ち、家事の最中など)でも実習可能なアサナです。
ただ単に立つだけのアサナではなく、意外と難易度の高いアサナです。全ての基本となる姿勢ですので、呼吸とともに全身への意識が特に求められます。
やり方
- 直立姿勢で立ちます。足は地面に植えられているように足裏全体をつけるイメージをもちます
- 足元はしっかりとしつつも、無駄な力は抜くように意識する
- 手は身体の両側に伸ばして、目線は前方の一点を見つめる
- 肩(肩甲骨)は内下方に引き下げ、脊柱の理想的なアライメント(S字カーブ)を保つ
- 頭頂部は天井に向かって伸ばす
- 重心は踵ではなく、土踏まずくらいになるように意識
ヴァリエーション
- 余裕があれば閉眼でも重心移動を感じてみる(転倒には注意)
- 両手を天井に向かって、バンザイをしてみる
- 踵をあげ、保ってみる
- 全てかどれかを組み合わせてみる
カウンターポーズ
- 座位の前屈など
効果・評価
- 姿勢改善
- バランス制御
- 下肢を中心とした柔軟性、筋力
- 脊柱の柔軟性と安定性
- 筋肉の制御
- 身体感覚の精度
- 腹圧
禁忌・注意点
- めまい
- 低血圧
- 重度の頭痛
- 高齢者ではバランスに注意
気づきのポイント
- 全身の意識化(普段の姿勢との違いを知る)
- バランスのとり方のクセを知る
- 後方重心(骨盤が後傾、猫背など)
- 無駄な力みがあるかないか